一生モノのキャンプギアに出逢えるチャンス?! コールマンのビンテージギアイベントが期間限定で開催中

投稿日:2021.12.02 | 最終更新日:2021.12.03

みなさま、こんにちは。ライターの佐久間亮介です。

 


佐久間亮介(通称さくぽん):脱サラしてキャンプの世界へ飛び出したフリーランス。

執筆、イベント企画、アウトドアブランドのモデルなどキャンプに関わる様々なことを仕事にしている。普段からトレファクスポーツでお宝ギアを物色する。好きなランタンは、コールマンのフェザーランタン。
テンマクデザインとコラボしたテント「ガレージテント」がWILD-1で販売中。

著書:「キャンプ職業案内 〜遊びが仕事で癒やしがボーナス〜」(三才ブックス)

 

この記事では、トレファクスポーツの岩槻店で開催中のコールマン×ビンテージギアのポップアップストアイベントの様子を取材してきた模様をお送り致します。

中古のアウトドア用品などを扱うトレファクスポーツ。トレファクスポーツ内でのコールマンブランドの流通金額が年間一億円を超えるほど、たくさんのコールマンギアを取り扱ってきたのだとか。

 

ランタンをはじめ、バーナーやクーラーボックスなど。他の人とはキャンプギアが被りたくない個性派キャンパーや、なんだか最近キャンプがマンネリ化してきて、次なる楽しさを求めている・・・なんて人にとってはおもしろそうなイベントになっていますよ!

 

その仕掛け人であるトレファクスポーツの事業長 鬼頭さんにお話を伺いました!

 
正面から見て左が佐久間、右が鬼頭
 

ビンテージギアを通して、キャンプに新たな楽しみを

 
 

お店に入るとびっくり! ランタンをはじめ、ビンテージギアが50点近くもあります。
今回、このイベントを企画しようとした狙いはどういったところにあるのでしょうか?

ズバリ、キャンパーの皆様をビンテージ沼へとご招待しようと思ったから」です。
キャンプにはいろんな楽しみがありますよね。アウトドアでの食事や焚き火を楽しんだり、お気に入りの道具を集めてみたり。そういういろんな楽しみ方がある中で、ビンテージの楽しみもあるんですよってことを皆様に知っていただきたいと思っています。

今まであまりビンテージギアに触れて来なかった方に一度でたくさんのものに触れていただきたくて、コールマンさんのビンテージギアを集めたポップアップイベントを企画しました。
「はじめてのビンテージ」をトレファクスポーツで楽しんでもらいたい。そんな思いです。

まさに僕もトレファクスポーツさんでビンテージギアの楽しみを知った一人です。

失礼ながらトレファクスポーツのお店に伺う前までは、いま市場に流通しているアイテムを中古で販売している、“キャンプ道具のリサイクルショップ“なのかと思ってましたが、初めてお店に伺ったときに「こんなにビンテージギアの取り扱いあるの?」とびっくりしました。

もはやビンテージコーナーは専門ショップ並で。

トレファクスポーツは総合リユースショップのトレジャーファクトリーが運営する、アウトドア・スポーツに特化した専門店です。

キャンプ道具はもちろん、登山用品やアウトドアアパレルのほか、スノーボードや野球の道具なども取り扱っています。現在、関東を中心に6店舗あってすべてのお店でビンテージギアを取り扱っているのですが、トレファクスポーツの立ち上げ時からビンテージ好きなスタッフがいるんですよ。

 
コールマンのビンテージアイテムの代表的なギア
ガソリンランタンの200A
 

鬼頭さんが思うビンテージの楽しさ、おもしろさって何ですか?

ビンテージギアって、すでに製造が終了しているので刻一刻とその個体数が減っていっているんです。それゆえすべてが1点モノで、他人とかぶらない。キャンプサイトで個性を出したい人にとっては、一つあるだけでキャンプサイトの印象がガラッと変わったりもします。

また、特にコールマンのランタンなどは、パーツの数が少ないためメンテナンスもしやすい。
例えば50〜60年前のものでも普通に使えるものがたくさんあるんです。自分で道具をいじったり、直したりしながら使うのが好きな人やカスタムが好きな人にとっては、特に楽しいカテゴリーだと思うんです。

自分が生まれた年に製造された「バースデーランタン」を買ったり、プレゼントしたりするキャンパーさんもいますよね。

タンクの左側に製造月を表す「4」、右側に製造年を表す「71」。つまり1971年4月に製造されたものである。
 

はい。ランタンでいうとタンクの底の部分に製造年月が刻印されています。
自分と同じ年のランタンを見つけて、その1点モノのギアを直しながら使い続けていくおもしろさもありますね。とはいえ、今回のイベントの目玉でバースデーランタンでよく購入される200Aというランタンは1984年で製造が終了しています。

85年生まれ以降の方からは、クーラーボックスやバーナーなど、他のギアでもいいので「バースデー○○」をぜひ探してもらいたいと思い、ランタン以外のアイテムもこのお店に集めました。

これだけのものが一気に見られると、今までビンテージギアに触れてこなかった人でもワクワクするでしょうね!

 

僕はコールマンのフェザーランタンという、小さいタンクが特徴のランタンが好きなんです。

これも今は製造されていないんですけど、はじめてそういうギアを手にしたときに「自分だけの特別なギア」みたいな感覚がありました。
ビンテージにはそういうおもしろさがあるように思いますし、キャンパーとして階段を一段登ったような気がしました。

 

<レトロなカラーリングと丸みをおびた形状で人気のジャグ>
 
<シアーズというアメリカのスーパーが別注した珍しいカラーのツーバーナー。これもコールマン製>
 
<縦型のクーラーボックスは、なかなか見ることのないレアもの>
 
<コアファンに人気のテーブルランプ。かつて一般家庭の灯りとして使われていた一品>
 
 

品物のほとんどが個人の方から買取したもの。中には希少な未使用品も。

 
<ところ狭しと並ぶビンテージギア。ランタンやジャグなど合計50点以上ある>
 

今は製造されていないビンテージ品をこれだけ集めるのも大変じゃないですか?200Aがたくさん並んでいてびっくりしました。

そうなんです。弊社で扱っているビンテージギアのほとんどが個人の方から買取したものなんですけど、いつどんな品物が売りに出されるのかは正直言ってこちらではわからないんです。

それゆえにそのときにしか出逢えない個体があるのもビンテージのおもしろさに通じていると思います。
今回集めた200Aも昨年はちょっと少なかったんですが、今年に入って買取が増えています。

どんな人が売りにくるんですか?

<1919年〜1931年ごろに製造されていたと言われているランプ。日本にわずかしかないと思われる“超”がつくほどの希少品>
 

さまざまですね。コレクターの方がたくさんお持ち込みいただくこともあれば、親御さんから譲り受けたけど自分では使えないからキャンプ好きな方に使ってほしいということで弊社に売りに来る方もいます。

フリマアプリやオークションなどでもギアの売り買いはできますが、なかなかそこまで手が回らない方や、ギアとの思い出をお話頂いた上で弊社にお持ち込みいただく方もたくさんいます。

コレクターさんがいるんですね。

はい。なので、希少なアイテムの未使用品がたまに出たりするのですが、そういうのはコレクターさんによってお持ち込み頂いたものだったりします。

先日は青森県からわざわざお店まで来てお持込いただいた方がいらっしゃいました。

青森県から関東まで来たんですか・・・すごい!

若者意見で恐縮なのですが、ネットで売った方がいいような気もしないでもないですが?!

 
<コレクター放出の未使用品。箱も残っているのは非常に貴重>
 

先ほど、ビンテージギアのほとんどが個人のお客様からの買取とお話しましたが、一度売りに来たコレクターの方がリピートして弊社にお持ち込みいただくことがあるんです。

各店舗にビンテージに詳しい専門スタッフがいるので、そのスタッフとどこでそのギアを手に入れてそれがどういうギアなのか、そんな思い出を共有頂いた上で買取に出されています。

価値がわかるスタッフがちゃんといるから安心して預けられるのかもしれないですね。

それに、トレファクスポーツは複数店舗で展開されていてお店の信頼度も高い気がします。

そうだとありがたいです。オンライン全盛の時代なので、もちろん直接の売り買いもいいと思います。だけど、そのギアをいつ買ってどんな道を経てきたのか、ギアが持つストーリーも含めてお預かりして、次の使い手の方へと受け継いでいくのも、弊社の役割かなと思っています。

実は個人からのお持ち込みでビンテージギアの買取を行っているところってそんなに多くないのかもしれません。
そういう方々にとっての駆け込み寺のような場所になっているのかもしれないですし、売り主・買い主どちらにとっても気軽にご来店いただけるお店でありたいと思っていますね。

 
 

ビンテージギアの中古相場は年々上昇傾向にあり?!

 
<製造年が違うとカラーやデカール(ロゴが記載されたシールのようなもの)が異なり、その違いによって希少性などが変わる>
 

買う側の立場になってみると、ビンテージギアって本当にちゃんと動くのかなって心配になります。

弊社で買取の査定をするときは、基本的に動く前提で査定致します。例えばランタンでは、バルブがしっかりと機能しているのか、タンクに圧がかかるのかといった簡易的なチェック、ベンチレーターに欠けがないか、タンクが錆びていないかなどを確認します。

<多くのスタッフがビンテージギアの買取査定経験あり>
 

動かない場合は?

弊社のスタッフがリペアしてます。ランタンでいうと
・ポンプカップの交換
・ジェネレーターの清掃や交換
・チェックバルブの清掃
などを行えば、だいたい正常に動くことが多いんです。

 

それだけ構造がシンプルだから、古いものでも長く使えるのは先述の通りです。このあたりまではお店のスタッフでも対応可能です。

もしそれでも動かない場合は、各店にいるビンテージに詳しいスタッフと情報交換しながらリペアしていきます。もしくは、ジャンクであれば極力どこがどういう状態なのかを示した状態で販売させていただきます。

 
<バラした状態。パーツ数が少ないのが大きな特徴で、慣れれば比較的簡単にメンテナンスできる>
 

少し意地悪な質問ですが、お店によって買取価格が変わったりしないんですか?

基本的には全店舗で共有している設定価格があります。ですが、そのお店で在庫がなくラインナップとして欲しい場合など多少変動する可能性はあります。ここがまたビンテージのおもしろいところで、地域の需要と供給によっても価格は変動します。

実はここ5年間くらいでビンテージギアの市場相場は1.5〜2倍ほどに上昇してきているんですよ。

え! そんなに上がっていたとは・・・(もっと早く買っておけばよかった)

そうなんです。それは個体数が減ってきていたり、海外の影響があったりと理由はいくつかあるんですけど。

どんなものが高いんですか?

簡単にいうと、流通量が少なく珍しいものですよね。たとえば“The Red”の愛称で親しまれているランタンの200Aで言うならば、通称クリスマスランタンと言われているもの。
ベンチレーターが赤色でタンクが緑色なのでそのような名称で呼ばれています。

 
クリスマスランタン“風”にカスタムされたもの
※クリスマスランタンではない
 

ほかにも、アメリカで作られているものが多い中、カナダで製造された個体が年代によって紛れ込んでいたり、本体の赤色がわずかに変更されワインレッドになった通用バーガンディ、コールマンロゴの下に「パテントペンディング(特許出願中)」と記載された通称パテペンなど。

 

カーラーと呼ばれるパーツが黒い塗装になっている通称ブラックバンド。微妙に変化している中で、流通数の少ないものが人気です。このあたりがビンテージ品のおもしろいところなんですよ!

他にも、グローブの色が違ったり、そして、最終的にはカラーが緑色に変わって200Aの歴史が終わりを告げるんです。本当におもしろいんです!

・・・・・。はい。アツい話ありがとうございます。

 
 

キャンプサイトをキメる! 一点モノのビンテージギアを探そう

 
 

いやービンテージギア、おもしろいですね。

本当は、コールマンさんのギアだけじゃなくて、他のビンテージギアも集めたかったんですよ。コールマンさんはアメリカの歴史ですが、ヨーロッパ系のギアの歴史も奥が深くておもしろいんです。

ビンテージギアは、その道具がたどってきた歴史や使い込まれた雰囲気など、魅力がたくさんあります。ときにメンテナンスをしなければいけないアイテムもありますが、自分で手をかければかけるほど、ギアに愛着が湧いてきます。 

 
<コールマンのランタンほか、オプティマスのランタンやホエーブスのバーナーなど。ギア好きな人は見ているだけで楽しいはず>
 

わかります。それに、ビンテージギアはキャンプサイトにあると、なんだかキャンプサイトが締まるような気がするんですよ。

そうですね。手に入りにくいものであればなおさら、ひときわ目立つ存在になるのかもしれません。気になる方は、お気軽にご来店いただき店頭でいろいろと吟味してみてください。

手前味噌ですが、ビンテージギアの定番として挙げられるランタンの200Aを10点以上実店舗で揃えているのは、日本広しといえどそう多くないはずですので、楽しんでいただけると思います。

ビンテージギア好きな方はもちろん、今までビンテージギアに触ったことない人こそ、たくさんのビンテージギアを見比べて、眺めてみるだけでもおもしろい。

ビンテージって今まであんまり馴染みがなかった人は、ぜひトレファクスポーツで「はじめてのビンテージ」にチャレンジしてみるのはどうでしょうか?

僕も一点モノのビンテージギア、探してみます!

 

コールマン×ビンテージギアポップアップストア イベント情報

 

  • 第一弾:トレファクスポーツ岩槻店(2021年11月中旬〜2022年1月末)

  • 第二弾:トレファクスポーツ多摩南大沢店(2022年2月中旬〜2022年3月末)
 
 

おまけ

 

 
 

一期一会ということで、取材中にメンテナンスされていた1971年4月生まれの200Aをお迎えしました(購入しました)。

ずっと気になっていたけど、なかなか手が出せなかったのでこれはこれで何かの縁。

初点灯が楽しみ!