トレファクスポーツアウトドア多摩南大沢店

【登山用品ピトン】パタゴニア・ブラックダイヤモンドの歴史はここから始まった。

2021.10.27

ピトンと言う登山用品はご存じでしょうか。

近年はフランス語由来のピトンと呼ばれることも多くなってきていますが、昔はドイツ語由来のハーケンと呼ばれておりました。

ピトン（ハーケン）は登山の中でもロッククライミングや沢登りで使われる道具で、岸壁の割れ目に打ち込むクサビの役割があります。このピトンを数メートル置きに打ち込み、カラビナやザイル（クライミングロープ）をセットする非常に大切な登山用品になります。

ピトンの産みの親、イヴォン・シュイナード

このピトンを登山用品として確立したのが、かのパタゴニアとブラックダイヤモンドの創始者イヴォン・シュイナード氏になります。

イヴォン・シュイナードが1957年頃から手作りでピトンを作り始めるのですが、イヴォンが作るピトンは非常に評判がよく、すぐに登山仲間内で大人気のギアになります。
あまりの人気ぶりにイヴォン一人での手作りでは製造が追いつかず、1965年にシュイナード・イクイップメント社を設立し従業員を雇う会社になります。

しかし、1970年頃にそんな人気のピトンを使用する者が増えたがゆえに、岩の破損、つまりは自然を壊している事に頭を悩ませ、最終的にピトンの製造から手を引く決断をします。
徐々にとはいえ、シュイナード・イクイップメント社の原点でもあるピトンの製造をやめる事ということは相当な決意だと思います。
しかも、登山メーカーで商品を宣伝する立場でありながら、1972年のカタログは冒頭よりピトンの岩に与える悪影響についてから始まるほどの固い決意でした。
結果、この自然への考えがのちのパタゴニアの環境保護の精神に繋がります。

パタゴニアの誕生

1970年には既にシュイナード・イクイップメントはアメリカでは最大の登山用品メーカーの地位を得ていました。
その中でフラッグシップともいえるピトンの製造に代わる製品として、衣料品の製造にシフトしていきます。

イヴォンは登山ウェアに捕らわれずアウトドアウェア全般をリリースすることをコンセプトにしていましたが、前述のようにシュイナード・イクイップメント＝登山のイメージが強かったため、登山用品専門のシュイナード・イクイップメントはそのままに新たにブランドを立ち上げる事にします。

そして、1973年にアウトドアブランド『Patagonia（パタゴニア）』がスタートします。
今でこそ世界中でSDGsやサスティナブルが提唱されておりますが、パタゴニアは設立当初から自然との関係を意識しておりました。
その一例として、
●世界で初めてすべてのコットン製品から有毒な除草剤や枯葉剤などの農薬を使わないオーガニックコットンに切り替えた。
●ペットボトルの繊維を再利用したフリースを開発。
●毎年売上高1%を自然保護団体に寄付する。
などがあります。常に環境保護を理念にしている会社のため、もちろん上記だけではございません。
これらを数十年も前から行っている企業です。

シュイナード・イクイップメントはブラックダイヤモンドへ

パタゴニアの成長とは別に、シュイナード・イクイップメント社も経営は続いておりましたが、1989年に経営難や訴訟問題などで倒産をしてしまいます。
しかし、同年12月にシュイナード・イクイップメントを新たにBlack Diamond（ブラックダイヤモンド）を立ち上げます。
ブラックダイヤモンドはシュイナード・イクイップメント同様、今日まで最高品質の登山用品を作り続けています。その中にシュイナードの原点『ピトン』も製造されております。

今回ご紹介するピトンはシュイナード・イクイップメント社時代の製造のギアにはなりますが、ブラックダイヤモンドへしっかりと受け継がれております。

シュイナードの証『ダイヤモンドC』

こちらはシュイナード・イクイップメントのロゴで通称『ダイヤモンドC』と呼ばれております。
詳しい製造年数はわかりかねますが、おそらく1960年代の物では無いかと思われます。
実用は出来ませんが、例えばジップのファスナーやキーリングなどのアクセサリーとしてカスタムしてみても面白いのではないでしょうか。

大きさは2点共に約84mm×57mmで、手のひらサイズぐらいです。

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ブランド：Chouinard Equipment（シュイナード・イクイップメント）
モデル：ピトン2個セット
状態：サビ有　※実用不可（アクセサリーとして）
当店販売価格：7,480円(税込)
【問い合わせ番号：5506000311955】
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いかがでしたでしょうか。
トレファクスポーツ多摩南大沢店ではこのような歴史が詰まった魅力的な商品が多数ございます。

気候変動を止められる最後の世代とも称される我々ですが、イヴォン・シュイナードの理念のように出来ることはあるのではないでしょうか。
トレファクスポーツ多摩南大沢店もリユースという形でサスティナブルな未来を目指します。

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