雪山登山必須アイテム「ピッケル」の選び方

投稿日:2024.11.01

雪山登山を始めたいけど、どんなものが必要なのか分からない。。。
そんな方に今回は雪山登山の必需品の1つであるピッケルの役割や種類、選び方などをご紹介したいと思います!

ぜひあなたに合う一番のピッケルを見つけてくださいね!

ピッケルの役割

そもそもピッケルってどんな時に使うの?
実際に使ったことがない方や知らない方は根本的なこの疑問にぶつかりますよね。
雪山登山の必需品とも言えるピッケルには使用する上での役割が大きく3つ存在します。

ピッケルの使用する上での大きな役割は以下の3つ。

・歩行時のバランス保持
・急斜面での手がかり
・滑落防止

歩行時のバランス保持

通常の登山では歩行時のバランス保持としてトレッキングポールを使用しますが、雪山登山ではバランス保持の為にピッケルを使用します。
ピッケルのヘッドを持ち、先端のスパイク部分を地面に差して歩行時のバランスを保ちます。
ピッケルを使用する際の最も一般的な使用方法です。

急斜面での手がかり

山によっては当然勾配の急な場所も多数存在します。
勾配な斜面を登攀する際は、アイゼンの先端部分、ピッケルのピックを壁面に突き差し、ピッケルのヘッドを持つことで手がかりとして使用します。
険しい山岳地帯にはまさに必需品ですね。

滑落防止

万が一登攀時に滑落した際にもピッケルを使用します。
転倒時はピッケルを壁面に突き差し、滑り落ちないように体全体を使って止めていきます。
咄嗟の判断によるアクションになる為、しっかり知識と理解を深めて万事に備えていきましょう。

シャフトの種類

ピッケルと一口に言っても実は使用用途によって様々な種類があります。
今回は実際にどういった種類のピッケルがあるのかを見ていきましょう。

ピッケルの種類はシャフトの形状やヘッドの形を中心に大きく以下の3つに分けられます。

・ストレートタイプ
・ベントタイプ
・アイスクライミングタイプ

ストレートタイプ

ストレートタイプのピッケルは、読んで字の如くシャフトに湾曲が無い直線形状になっています。
ピッケルの役割の冒頭で記述した通り、歩行時のバランス保持として杖代わりに有効的に活用することができます。雪山歩行に特に使いやすい形状です。

ベントタイプ

ベントタイプはシャフトが緩やかに湾曲している形状になっています。
湾曲していることで、急斜面での手がかりの為の打ち込みがストレートタイプに比べて行いやすくなるのが、ポイントです。

アイスクライミングタイプ

アイスクライミングタイプは、氷壁や岩壁などを登るようなテクニカルなルートを想定したタイプで、シャフトがベントタイプよりも湾曲しており、モデルによっては指がひっかけられるようにシャフトにハンドルがついているのが特徴的です。

ヘッドの素材

ピッケルではシャフトの形状の他にヘッドの素材にもいくつか種類が存在します。

アルミ・・・軽量。熱伝導率が高い。強度に劣る。
チタン・・・軽量。熱伝導率が低く、錆びにくい。強度に劣る。
ステンレス・・・錆びづらい。強度が高い。重量が重い。
クロモリ・・・硬度が高く、氷壁面の打ち込みに適している。重量が重い。

素材毎に重量が異なる為、一般縦走用であればアルミやステンレスがオススメですが、テクニカルなルートに行かれる場合は強度が高いステンレスやクロモリを使用した素材のものを選ぶと良いでしょう。
また素材には熱伝導率が存在します。この熱伝導率が低いとピッケルのヘッドを持った際の体温が奪われづらく、冷たさを感じにくいという利点があります。

ピッケルの選び方

ピッケルを選ぶ際に一番重要な要素は長さ
おおよその目安として腕の長さorくるぶし丈と言われています。

ご覧のようにヘッドを持ち、腕とほぼ同じ長さのものもしくはくるぶし丈のものを選ぶと一般的な使用においてはベストの長さとなります。


近年では短めが扱いやすいとされていますが、実際に雪山登山に行かれる上で、斜面が急なルートの場合は短め、斜面が緩やかな場合は長めがオススメです。

その上で上記でご紹介したシャフトの形状やヘッドの素材を参考にご自身に合うものを選ぶようにしましょう。


ただ最終的にはご自身が行かれる山とルートに合わせて最適だと感じるものをお選びいただくことが一番です。
実際に手に取っていただき、手への収まりがいいものなど現物確認をしていただきたいと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は意外と知らなかったピッケルの種類や選び方を簡単にご紹介させていただきました。


これから雪山登山を始めてみたいけどどういった物を選べばいいか分からないとお悩みの方にこのブログが一助になれば幸いです。


ぜひピッケルだけでなく、雪山登山への知識と理解を深め安全に楽しんでくださいね。