投稿日:2020.07.20
みなさん、こんにちは!
Hyper Camp Creatorsのヤマケンです!!
2年間の日本全国キャンプ旅で約250ヶ所のキャンプ場でキャンプ。
その後3年間千葉の有名キャンプ場でスタッフとして、キャンパーのサポートを。
現在は自分たちのキャンプ場を作るために奔走中!キャンプのイラストも描きます。
全4つのテーマで連載を頂いております「ヤマケンがかたる」も3回目の記事となります。
1回目でキャンプでの焚き火の楽しさ、2回目でキャンプ道具の楽しさについて述べてきました。
どちらもキャンプでの過ごし方とキャンプの前後の妄想の楽しさに焦点を当てたもの。
今回はちょっと方向性を変えまして、キャンプのキャンプをすること以外の楽しさについてお話ししていこうと思います。
キャンプをする以外の楽しさってどういうこと?キャンプと遊びを掛け合わせる楽しさ
これまで紹介した焚き火や道具集めや道具を使うことの楽しさは、主にキャンプしている時の過ごし方、楽しみ方になります。
キャンプ場について、焚き火をしながら1日過ごす。お気に入りの道具でご飯を作って楽しむ。
私はこのキャンプの楽しみ方を「目的としてのキャンプ」と呼んでいます。
キャンプそのものを楽しむことが目的なので、目的としてのキャンプ。
また、目的とセットになる言葉としては「手段」があります。
目的が別にあって、それを遂行するために行うことですね。
なんで急に、目的だの手段だのと面倒臭そうな話をしたかというと、
キャンプには目的としてのキャンプだけではなく、手段としてのキャンプがあるのです。
キャンプには2つの意味合いがあり、
ひとつは「キャンプをすごして楽しむキャンプ」。
もう一つが「宿泊手段としてのキャンプ」です。
前者はこれまで散々話をしてきたお話を指します。
後者は、言ってしまえばホテルや旅館のように泊まるために行うキャンプ。
キャンプ(目的)するためにキャンプ(手段)をしに行くのではなく、何か別の楽しみ(目的)をするためにキャンプ(手段)をする。
回りくどい表現をしましたが、今回は ” ◯◯ ” × “キャンプ” の楽しさのお話です。
” ◯◯ ” × “キャンプ” の形は実は昔からある
さも私発信で「キャンプには手段としての側面があるよ!!」のように話しましたが、実はというか、そもそもキャンプは宿泊手段がそもそものあり方です。
今のキャンプシーンのようにキャンプでの過ごし方を楽しむキャンプというのは、実は最近のもので、日本特有のものだったりします。
歴史としては数十年程度しかありません。
元々は海外、ヨーロッパやアメリカなどで行われていたレジャーが、1980年代に高度経済成長の時に日本に入ってきたのでした。
その後1990年代になって本格的なブームが来て、その後下火に。
そして今から6~7年前に、今のキャンプブームが始まりました。
そんなキャンプ、輸入元の海外での元々の楽しみ方はどういうものなのかというと、ポピュラーなのものは旅行のためのキャンプが挙げられます。
一月以上の長期休暇を取得して、キャンピングカーやトレーラーを引いて、家族みんなで長期旅行に出る。
旅行を楽しむための宿泊手段としてキャンプが生活のそばにあったわけです。
そんな宿泊手段としてのキャンプがどうして日本では目的化して、今キャンプ道具が沢山生まれるまでに独自進化してきたのかというと、色々理由があります。
例えば長期間の休みが取りにくいとか、キャンピングカーが走るにはせまい道路が多いなど。
そんないくつかある理由の中でも、最も重要なことが何かとかけ合わせるキャンプの楽しみ方が確立されていない、ということです。
キャンプが日本に入ってきてまだ数十年。まだまだキャンプの楽しみ方が浸透しきっていないのだと思います。
かく言う私も、目的としてキャンプの楽しみ方は日本全国キャンプ旅を通してわかってきましたが、手段としてのキャンプはまだまだこれからです。
ですので、皆様にこれから紹介する内容は触った程度のものもあります。
ですが、キャンプとのかけ合わせの楽しみ方、手段としてのキャンプの拡がりを少しでも想像、妄想できるように書いていきます!
土地を巡り、そこでしか楽しめないものを満喫する旅×キャンプ
最初に紹介する手段としてのキャンプの楽しみ方は、”旅”、旅行です。
旅と言うと格好良く聞こえるのは私だけでしょうか。
これは言わずもがなですし、キャンプ場の多くは地方にありますので、基本的には皆さん、このスタイルになっているとは思います。
なので、ここで話す旅キャンプは、地方をめぐって楽しむために行うキャンプのことです。
日本には未だ見ぬ良い場所がとにかく、たくさん、まだまだあります。
それはその観光スポットが有名か否かという知名度の観点の話ではありません。
皆さんそれぞれに見たことのない景色、行ったこのない場所、初めて出会う風景があります。
そういったものキャンプをしながら巡る楽しさ。
もちろん旅館などの宿泊施設でも楽しいです。
ですが、キャンプとかけ合わせることでより身に染みるというか、実体験として心に刻まれていく感覚があります。
例えば、地元の食材を直売所で買って、地元の日本酒やクラフトビールなど一緒に楽しむ(お酒が飲めなくも、ご当地フルーツジュースを売っている地方も多いです)。
もし地元の人と話す機会があれば、普段どうやって調理しているかを聞いて、キャンプ場で再現してみてもいい(ちなみ大体は「そんな大したものは作っていない。普通に食え」と言われることの方が多い)。
あとは、その時々の気温や天候も一緒に思い出になります。
晴れや雨、暑い寒いをダイレクトに受けるのがキャンプですが、この身体で感じる経験こそが重要で、後にその土地を思い出す時のトリガーになりやすいです。
「ああそこに行った時大雨だったけど、雨上がりの景色がきれいだった」
とか、
「そこに行った時、すごく寒かった。だけど、いつも見る夜空よりも透き通っていて綺麗だった」
のような。
そういった意味でも、旅キャンプは単なる旅行の楽さを何倍にも引き上げてくれます。
もちろん、施設泊よりも安く泊まれるというメリットも大きいですね。
関東圏のキャンプ場の平均単価が6,000円前後ですので、観光地でホテルなどに泊まるよりも安く済ませられます。
その分を観光やご当地名物を楽しむことに回せるのも良いですね。
誰でも楽しめる” ◯◯ ” × “キャンプ” と言えば!温泉×キャンプは癒しの究極
次に紹介するのが温泉キャンプ!旅キャンプのうちのひとつですね。
日本全国を巡って思ったことが、とにかく日本には温泉が多いということ。
「そんなこと言われなくても」と思われるかも知れませんが、誇張抜きで想像の10倍は温泉があって、温泉街があると言っても過言ではありません。
キャンプの帰りに温泉に寄って帰る方は多いかと思いますが、むしろその温泉に入りたいが為に行くキャンプがまた乙なものです。
言わずもがな、キャンプ場の多くは山間部にあることが多いです。
温泉もまた山間部にあるわけで、キャンプがてら温泉、温泉がてらキャンプというのが狙いやすいです。
また、キャンプ場内に温泉が引かれているようなキャンプ場も全国に幾つかあります。
例えば栃木県の那須塩原市の塩原グリーンビレッジは場内に源泉かけ流しの温泉(無料)があります。
秋田県のとことん山キャンプ場にも同様にチェックイン中は入り放題の源泉かけ流しの温泉があります。
岐阜県の奥飛騨温泉オートキャンプ場にも源泉かけ流しの露天温泉。ここも無料で入れちゃう。
鹿児島県の霧島高原国民休養地キャンプ場には300円程度で入れる温泉施設があります。
キャンプ場の周辺に温泉がある例としては、群馬県の北軽井沢スウィートグラスは車で40分程の距離に草津温泉があります(無料で入れる公衆浴場が全部で13箇所ほどあり、それぞれに特徴があって面白いのですが、中でも地蔵の湯がお気に入りです)。
また、有名キャンプ場が群雄割拠する栃木県の那須地域では、硫黄の香りと白濁湯で古くから有名な鹿の湯があります(浴場がまた風情があるので是非足を運んで欲しい温泉の一つです)。
※営業時間・状況等については各HPをご参照ください。
このようにキャンプ場の中にお風呂がある場合もありますし、場内に無くても近くに温泉があるキャンプ場も多いのです。
ちなみに温泉は山間部以外にもあって、実は海沿いにも多く存在します。塩分が多めの舐めるとしょっぱい温泉が多いですね。
千葉県勝浦市には勝浦つるんつるん温泉内にキャンプ場が併設されています。
このように、温泉めがけて湯治キャンプでしっかり身体をやすめに行くキャンプ、ありだと思います。
身体を使って、すてきな景色を見てリフレッシュ!ハイク×キャンプ
次にお話しするのが、ハイクキャンプ!
山登りやハイキングを楽しむためにキャンプ泊をする遊び方ですね。
必ずしも山を登るものではなく、山を散策、お散歩をするハイキングも含みます。
山登りやハイキングをする場合、登る山や歩く道にもよりますが、登って下ってくるまで、3時間から6時間程度はかかります。
途中の休憩時間や、暗くなる前に下山しなければいけないことを考えると、暗くなる前からスタートしないといけないことも多いです。
また、山から降ってきて疲れた状態で車を運転して帰るのは危険です。
そこでキャンプを絡めるんですね。登山口近くにあるキャンプ場を選びます。
2泊3日のお休みが取れるのであれば、初日にキャンプ場にチェックインして設営、早めに就寝。
2日目早朝に出発、夕方15時位に下山。
山の近くには温泉があることも多いので、温泉で身体を休めてキャンプ場で過ごす。
しっかり休んで3日目撤収・帰宅。理想的ですね。
1泊2日だと茨城県の筑波山のように登って降って4時間以内の簡単なところからスタートするといいですね。
8時くらいに登り始めてもお昼にはお昼前には山頂について、昼過ぎには下山出来ます。
筑波山神社周辺に日帰り入浴可能な温泉もあります。
ゆっくり入浴して、キャンプ場にチェックインのような流れ。
周辺につくばねオートキャンプ場や、筑波高原キャンプ場などがあります。
山登り・ハイキングをしつつキャンプをやってみたい人の初めの一歩におすすめです。
ちなみにこの登山キャンプ、凄い人は山の上でテント泊をしてしまいます。
縦走といって山から山を渡り歩く外遊びで、数日間かかります。
なので、途中にある山小屋やその周辺のテントを張っていい場所(テン場)でキャンプをするんですね。
休みが中々取れないことと、充分な装備とトレーニングが必要になるので、私も憧れはあるけど挑戦できずにおります。
こんな身体をガッツリ使った遊びとキャンプの掛け合わせもあるんですね。
風景を全身で感じられるバイク×キャンプ
2輪車でツーリングして、キャンプで宿泊する遊び方がこのバイクキャンプです。
ここでいうバイクは一般的に想像する原動機付きのバイクだけではなく、自転車も入ります。
このバイク×キャンプの魅力は、風景を全身で感じられる、というところにあります。
以前茨城県の水戸市から瀬戸内のしまなみ海道を目指す原付キャンプ旅に行きましたが、そのときに車でキャンプに行く時と違う感覚がとても楽しかったのです。
例えば、水面が日差しでキラキラ輝く海沿いを走った時。
潮の香りを含んだ風を全身に受けながら進んで、たまに防波堤の向こうに海を覗く瞬間。
思わず叫び出したくなる風景がそこにありました。
例えば、黄色に橙色に紅葉で賑やかな山道。
坂道で唸るエンジンを聴きながら進む。
右も左も、場合によっては頭上まで綺麗に色付く木々があって、目移りしてしまう(もちろん安全運転で!)。
登れば下りがあって、スピードコントロールを楽しみながら、駆け抜けていく爽快感。
車だったら一瞬で通り過ぎてしまう景色が、とてもゆっくり過ぎていく。
普段だったら絶対に気づけないような絶景に出会う。
目で見るだけじゃない、その時に感じる音や風、匂いが全て記憶に刻まれていく感じがするんです。
キャンプの話をすれば、バイクなので道具をなんでもかんでもは持っていけない。
普段のキャンプのように積載が限られているのでなんでもかんでもは楽しめない。
だから、何を楽しみたいかと想像する。
それに合わせて道具を見繕って、積み方も工夫する。
普段の車でのキャンプもそうですけど、この事前の妄想というか、事前の準備がとにかく楽しいです。
既にツーリングを趣味にされている方は、是非キャンプ泊を間に挟んで楽しんでみて欲しいです。
恐ろしいほどに相性が良い趣味同士です。
自転車でのバイクキャンプは、体力を使うこととバイクよりも積載が限られるのでよりハードな遊び方。
でも、輪行(電車や飛行機に自転車を載せて移動すること)が出来るので、旅先までは交通機関で飛び、旅先からは自分の体でその土地を楽しめる大きな楽しみがあります。
今日のご飯を自ら調達する?釣り×キャンプ
次は、釣りとキャンプ。
日本全国キャンプ旅の際に北海道で楽しんだ以来なので、今年こそは釣りキャンプデビューを狙っています。
釣りの“いい時間“は朝方と夕方と言われています。
それぞれ“あさまずめ” “ゆうまずめ”と呼ばれていて、その時間帯が釣りやすい時間帯なのだそうです。
この釣りをキャンプと組み合わせる良さはこの釣れる時間帯との相性です。
例えば昼間にキャンプ場にチェックインをして設営を済ませます。
少しゆっくりして夕方前に釣り場に移動、釣れればそのままキャンプの夕飯に。 自分で釣った魚をその日の夕ご飯に出来るなんて、すごくワクワクしませんか?
東京都内であれば若洲公園キャンプ場が歩いてすぐに堤防釣りを楽しめます。
千葉県の勝浦市にあるオートキャンプin勝浦まんぼうには、歩いてすぐに釣りスポットがあります。
まんぼうのオーナーは現役の漁師さんでもありますので、釣り情報を教えてもらえるかも?
また、確実に釣りたい!食べたい!!という方は、栃木県のナラ入沢渓流釣りキャンプ場も。
こちらは山間部のキャンプ場で、ヤマメなどの川魚の釣り堀が併設されています。
お手軽に釣り体験をしたい方はおすすめです。
最終的にはキャンプ道具を積んで旅に出る!?ウォーターアクティビティ×キャンプ
最後にご紹介するのは、海や川、湖で楽しむウォーターアクティビティとキャンプの掛け合わせ。
カヤックやSUP(スタンドアップパドルボード)や、カヌー、パックラフトなどの水場での外遊びを指します。
初めて楽しまれる方は湖でのカヤックやSUPがおすすめ。
風がなければ流される心配も少なく、アクシデントの可能性も低めです。
なので、まずは湖で水の上に漂う感覚、心地よさを味わってみると良いです!
ゆったりゆらゆら水上を漂う感覚は、焚き火を眺めている時と似たような安らぎを感じます。操作の練習や確認もできるのでまずは湖から!
湖でのウォーターアクティビティは、福島県の猪苗代湖モビレージや、山梨県の浩庵キャンプ場がレンタル品もありおすすめ。
ただし湖も風が強い場合は流されてしまう可能性がありうますので十分に調べた上でトライしましょう。
他にも奥多摩地域や長瀞は、ダウンリバー(川下り)を楽しむ場所として有名です。
どちらもゆったり流れて楽しめる流域とチャレンジングな急流のスポットがそれぞれあります。
他にも栃木県と茨城県にまたがる那珂川はゆったりとロングライド出来るコースがありと、川によって楽しみ方、景色の違いが色々あります。
これらの3つの川もそうですが、ガイドツアーがあることが多いので、まずはツアーで楽しんでみると良いですね。
最近注目を集めているのが、パックラフト。ものすごく簡単に説明すると強化ゴムボート。
空気で膨らませるカヤックのようなもので、安定感と頑丈さがあります。
特筆する特徴としては、収納時の重量がとにかく軽いということ。
なので、電車で川の上流のポイントに行って、川下りを楽しんで、そのまま電車で帰る、ということも出来ちゃうんですね。
こういう水遊びのツアーなどは朝に集合して一日楽しむものや午前中だけ楽しむものと様々あります。
なので、宿泊1日目はキャンプ場でゆっくり過ごして、翌日朝から楽しむことができるんですね。
あるいは、宿泊1日目にアクティビティを楽しんで、そのままキャンプ泊でゆっくり休んで、翌日帰るのがおすすめです。
水のアクティビティは普段使わない筋肉を使ったり、命の危険もあるのでします。思った以上に疲労が蓄積するので、キャンプでゆっくり休んでから帰宅、がぴったりです。
余談ですが、カヤックやカヌー、パックラフトもですが、釣り道具を積んで釣りを楽しむ。
キャンプ道具を積んで河原でキャンプをしながら数日に渡って川下り。
離島まで海を渡って海旅。こんな遊びをされる方もいます。
命の危険もありますので、十分に経験を積んでからの話にはなりますが、よりディープな、まるで冒険のような楽しみ方もできます。
というわけでこれまでのキャンプの過ごし方や楽しみ方とは少し離れたキャンプの楽しみ方のお話でした!
そもそもキャンプを始めたことがない方に向けてのエントリー記事として果たしてどうなんだ、という内容かもしれません。
しかし、キャンプにはキャンプをする楽しみだけではなく、キャンプ泊をするからこそもっともっと楽しめるスタイルや外遊びがたくさんあるのです。
かくいう私もまだまだ経験出来ていない遊びもたくさんあります。
これからもっともっと外に出て、キャンプを楽しみながら、日本の良い場所を再発見したり、体を動かして全身で楽しんでいきたいです。
是非、キャンプを始めて、これらの〇〇×キャンプにハマっていって欲しいなと思います!!
今回もお読み頂き、ありがとうございました!!
今回ご紹介したキャンプ場等のリンク
塩原グリーンヴィレッジ
https://shiobara-gv.net/
とことん山キャンプ場
https://tokotonyama.com/
霧島高原国民休養地キャンプ場
https://www.593941.com/53664.html
北軽井沢スウィートグラス
https://sweetgrass.jp/
勝浦つるんつるん温泉キャンプ場
http://katuuraonsen.com/camp/camp.html
石岡市つくばねオートキャンプ場
“http://tsukumori.sakura.ne.jp/tsukumori_autocamp/
筑波高原キャンプ場
http://www.city.sakuragawa.lg.jp/page/page000427.html
オートキャンプin勝浦まんぼう
http://www.manbow-camp.jp/
ナラ入沢渓流釣りキャンプ場
https://www.narairisawa.jp/
猪苗代湖モビレージ
http://www.inawashiroko-mv.com/
浩庵キャンプ場
https://kouan-motosuko.com/
みたけレースラフティングクラブ
https://mitakerc.net/