コールマン定番の286Aランタンの年代別比較と違いを徹底検証!

投稿日:2022.02.24 | 最終更新日:2022.04.06

こんにちは!

一部トレファクスポーツ店舗ブログを書いている『孤高の登山好き』です 。

 

今年もどんな新しいキャンプ用品やアウトドア用品を見る事が出来るのか?


今からワクワク、ドキドキが止まらない訳ですが…(毎年言ってますw)
コールマンの新作をチェックしていると目が釘付けに!!

 
 

それは

『286Aの赤バージョン』

 

遂に来たか―!と思いました。

 

また、既存のグリーンカラーの286Aと290Aもメタルプランジャーカップ、燃料バルブデザイン、コールマンロゴステッカーへの変更とレトロ感を強調したものに変更となるようです。

 

目指したモデルは初期286である事が伺えますね。

詳しくはメーカーHPをご覧下さい⇩

https://www.coleman.co.jp/exhibition/2022/campgear/item/2164001

 

そこで今回、1984年~現在に至るまで現行品として君臨している286Aの魅力や経緯をまとめてみましたので、改めて286Aランタンの魅力を再検証していきたいと思います! 

 
 

286Aの基本スペック

 

ではまず始めに基本となる286Aガソリンランタンのスペックから見直していきましょう!これから購入しようとされている方にも参考になるかと思いますので是非チェックしてみてください。

 

明るさ

 
ガソリンランタンは直視出来ないほど明るい
 

ランタンと言えば光ってなんぼですが、286Aの明るさは200CP(キャンドルパワー)という単位で表現されています。

 

キャンドルパワーとは、1本のロウソクの明るさを【1キャンドルパワー】とした場合、200本分の明るさを持つランタンという意味。

 

最近主流となりつつあるLEDランタンの明るさの単位であるルーメン値で表すと286Aの明るさは、大体1800ルーメン以上の明るさとなりますので、LEDランタンからガソリンランタンデビューをお考えの方は、ルーメンで比較すると明るさの想像がしやすいかと思います。

 

燃焼時間

 
 

286Aのタンク容量は約590cc入り、連続燃焼時間は使う環境やバルブ調整で異なりますが、メーカー発表値では7.5~15時間程度となっています。

 

基本的に全開燃焼する事が普通なので、タンク満タンで一夜は問題ない燃費といった感じですが、季節や何時まで起きているか?によっては予備燃料は必要になる為、要注意です。

 

特に日が傾くのが早い秋冬では点灯するタイミングが早くなりますし、夜更かしするようなキャンパーさんは(大体22時ではキャンプ場は消灯時間です)補給が必要になる事も想定しておきましょう。

 
 

本体サイズ

 
左が286Aランタン、右が290Aガソリンランタン
大きさだけでなく、マントルが1つと2つでは明るさも燃費も異なります
 

幅約16cm、高さ約31cmと決してコンパクトさはありませんが、ガソリンランタンではいわゆるレギュラーサイズとなります。

 

現行品で同じガソリンランタンの290Aツーマントルランタンが一番大きなガソリンランタンのサイズとなり、幅約18cm、高さ約35cmあります。

 

タンク容量が約940ccと286Aの約1.5倍増えている事が理由ですが、290Aはマントルを2つ使い、明るさが300CPとなった事で、燃費対策としてサイズUPが行われたモデルです。

 

また重量は286Aが約1.4kg、290Aが約1.8kgと400gの差があります。

 

燃料を入れると更に重くなりますので、ランタンハンガーやランタンポールに取り付ける差異は、落下しないかの注意は怠らないようにしましょう。

 
 

286シリーズが生まれた経緯

 

286シリーズはヴィンテージランタンの代名詞的存在である“The Red”の愛称を持つ200Aランタンの後継機として1984年~製造されています。

 

200Aから286シリーズへ変更された大きな理由は『イージーライト・システム』への移行であり、その結果見た目も大きく変わりました。

 

『イージーライト・システム』とは、燃料バルブの開閉1つで、燃料噴出とジェネレーターの掃除が一度に出来る構造の事で、よりユーザーの操作性と安全性、耐久性やメンテナンス性などの向上に大きく貢献しています。

 
200Aはクリーニングディップを装備しおり
燃料バルブとは別にバルブがある
現行品は新しく採用されたイージー・
ライトシステムでバルブが1つ
 

286シリーズは誕生から38年という年月が経過し、200Aを越えるロングセラーモデルとなっていますが、2010年にはロングライフデザイン賞という賞も受賞しています。

 

グッドデザイン賞は、デザインによって私たちの暮らしや社会をよりよくしていくための活動です。1957年の開始以来、シンボルマークの「Gマーク」とともに広く親しまれてきました。
https://www.g-mark.org/about/

GOOD DESIGN AWARD
 
 

これから注目したい286シリーズ

 

200Aランタンをこよなく愛しているキャンパーの方からすると286Aは現行品のイメージが強く、あまり価値が見出されていないような気がします。

 

20代、30代のキャンパーからすると、286シリーズも初期のモデルなどは立派なヴィンテージモデルへと意識されはじめている為、2022年の286AのバージョンUPは転換期となるはずです。

 

またコールマンのランタンの楽しみでもある『バースデーランタン』も、20代、30代のキャンパーからすると200Aランタンでは存在しない為、必然的に286シリーズがバースデーランタンの対象となっていています。

 
コールマンのタンク裏には製造年数が刻印されている
左が『月』で右が『年』を表している
 

『バースデーランタンとは、タンク裏にある製造年数と自分の生まれ『年・月』が一致した個体を探し、手に入れる楽しみの事。自分と同じように年をとっていく相棒のような存在』

 
 

286シリーズの変貌を一挙公開!

 

では、そんな286シリーズを年代順に追って変化の違いを探求してみたいと思います!なかなかまとめているサイトは無いかと思いますので、286シリーズで好みのランタンを探したい方は是非ご活用下さい!

 

※レギュラーシリーズでの縛りとします。

※90年代に多数発売された286をベースとした限定品は今回対象外としています。

 

CL1(1984~1986年前後)

 
前期CL1
 

記念すべき200Aから286シリーズへの切り替わりを迎えた言わば初期286。当時のデカールには286の文字はなく、『CL1』の文字が入ります。

 

また『CL2』は現行でも廃盤となっているモデル288の初期モデルでツーマントル仕様です。またツーマントルランタンの220Kも『290CLX』として同時期に切り替わっています。

 
後期CL1
 

CLシリーズには前期と後期があり違いは以下となります。

 
前期はデカールに『もみの木』のイラストが入る
後期には『もみの木』のイラストが無くなります
 
前期CL1はフレームにベイル(持ちて)が付く構造
後期CL1はベンチレーターにベイルが付く構造
 

ポンププランジャーはD型のメタルカップ。ボールナット、カーラー、デカールなど随所にゴールドカラーが見受けられゴージャス感あり。グローブはパイレックスグローブを継承。

 

ADJUSTABLE①(1986~1991年前後)

 

CL1のデカールから、ADJUSTABLE(アジャスタブル)表記に変更となるが、ベンチレーターの形状、D型メタルカップは継続。

 

ボールナットはシルバーへ、グローブからパイレックス表記がなくなる。またカーラーに初めて『286A700』の表記が入り、ここから286Aの歴史が続く事になる。

 

ADJUSTABLE RED(1988~1990年)

 

約3年間のみADJUSTABLEで赤い286Aランタンが発売されていました。どんな時代も『赤いランタン』はやはりコールマンには欠かせないですね。

 

2022年の286Aリニューアル品のオリジナルランタンの位置付けとなります。今後リニューアル版と合わせる目的でより価値が上がる可能性がある個体です。

 
色が異なるだけでキャンプ用品はまったくイメージが変わりますね!
 

ADJUSTABLE②(1991~1993年前後)

 
 
左が旧型、右が現行
 

見た目は変わっていないように見えるが、ベンチレーターの高さが低くなっており、現行品と同じ形へ変更された。

 

1991年製の個体にはベンチレーターの新旧が混ざっている個体があり、切り替わりを迎えた年数である事が確認できる。

 
左は現行のプラスチック製ポンププランジャー
右は旧タイプのメタルポンププランジャー
 

またポンププランジャーもD型のメタルカップから、現行品のプラスチック製へ変更となる過程のため、こちらも混ざった個体を見つける事がある。

 

ADJUSTABLE③(1993~2000年前後)

 

ADJUSTABLE②との違いは、デカールの『Coleman』ロゴ隣のランタンマークが上に移動している。
意外と気付かないw

 
前期のデカール
ランタンマークが下部に印字されている
後期のデカール
ランタンマークがラインより上に印字されている
 

286A(2001~2021年)

 

ここでようやく現行品としてお馴染みの286Aデカールに変更となります。約38年の歴史の中で半分はこの286Aデカールだったんですねー。

 
左は前期でデカールの286Aの文字が大きい
右は後期でデカールの286Aの文字が小さい
 

因みに286Aのデカールは前期モデルで『286A』のサイズが大きく、後期は小さくなっています!お馴染みの286Aにも前期と後期があるの知ってましたか??

 

2022年からはベースは286Aですが、型番が異なりますので286Aというモデルはここで終りを迎えた事になります。

 

286A(USA仕様)

 
ロゴ下に286の文字が入ります
 

豆情報ですが、2001年~の286Aデカールは日本国内の仕様であり、USAで発売されている286Aは、『Coleman』ロゴに小さく286が付くタイプとなります。

 
 

286Aをコンプするのであれば、アメリカ版の286Aもお忘れなく!

 
 

286Aも存在感が増しています!

 
今は当たり前に手に入るモデルも、いつかはヴィンテージ価値が付く時が来るはず!
 

今回286シリーズを深堀してみましたが、いかがでしたか?

今までヴィンテージ価値のあるランタンは、1980年以前の個体を指していましたが、時は常に経過している事を改めて実感した次第です。

 

いつかは来るだろうと思っていましたが、286Aが1つの時代を築き、200Aのようにコレクションされる日が実際にすぐそこまで来ています!

 

いや、もう来ていますねw

需要が上がるという事は、価値が上がるという事でもあります。

 

もし、20代、30代でまだ自分のバースデーランタンを持っていない人は、探せる内に探しておいた方がきっと後悔する事はないでしょう。

 
 

特にCL1世代やADJUSTABLE RED世代の方は、以前より価値が上がってきていますのでお早めにお探しください!

 

もちろんトレファクスポーツ各店では、ヴィンテージランタンから現行286Aまで様々なランタンが日々入荷をしています。

 

まだご来店されていない方は是非一度各店へ遊びに来てください!

ランタンとの出会いは一期一会ですよ!!