【6月連載②】ヤマケン、キャンプ道具沼の楽しみ方をかたる

投稿日:2020.06.26 | 最終更新日:2020.07.02

2020.6連載 #2

 

みなさん、こんにちは!

Hyper Camp Creatorsのヤマケンです!!

 



 ヤマケン:キャンプブロガー・イラストレーター


2年間の日本全国キャンプ旅で約250ヶ所のキャンプ場でキャンプ。
その後3年間千葉の有名キャンプ場でスタッフとして、キャンパーのサポートを。
現在は自分たちのキャンプ場を作るために奔走中!キャンプのイラストも描きます。

 

前回より4つのテーマで連載を頂いております「ヤマケンがかたる」。

この連載は「ソロキャンプ」に興味を持っている方をちょっとでも後押しすることを目的としています。

また、キャンパーのみなさまと「キャンプの楽しさを共有したい!」と思っています。 

今回はキャンプの楽しみ方のひとつ、キャンプ道具についてかたっていきます

前記事パート1ではこんなお話を致しました。

 
  • キャンプ沼・キャンプ道具沼ってそもそもどういうこと?
  • キャンプ道具って今どういう感じなの?
  • キャンプ道具沼を紹介するのはなぜ?
 
 

-前回の記事はこちら-


【6月連載①】ヤマケン、キャンプ道具沼をかたる
 

これまでで、キャンプ道具沼がそもそも一体なんなのか。
キャンプの楽しさを伝えるのにあたって、なぜキャンプ道具沼なのかについて説明致しました!
このパート2では、そもそもキャンプ道具にはどんな楽しさがあるのかについて熱く(るしく)かたっていきます!

 
◀このパート2でお話すること▶

キャンプ道具を楽しむってどういうこと?

 

キャンプ道具を楽しむって、どんな風に楽しむの?

 

沼沼、楽しい楽しい、と散々言ってきていますが、では実際にどんな風に楽しむのかを少しお話しようかと思います。
具体的なキャンプ道具の楽しみは以下の4つが主なものかと思います。

 
  • 使って育てる楽しみ
  • キャンプサイトコーディネートの楽しみ
  • 使い勝手の楽しみ
  • 所持・鑑賞の楽しみ
 

それぞれ簡単に説明していきますね。

 
※これらはすべての方に当てはまるわけではないので、仮にこの楽しみ方が出来ないと言っても何ら気にする必要は一切ありません。
あくまで、道具沼の楽しさについてお話しているだけであります。
 

キャンプ道具を使用して育てる楽しみ

 

まず何よりも、キャンプ道具を使用する、ただそれが楽しいです。

「単に道具でしょ?使うのが楽しいってどういうこと?」

と思われる方もいらっしゃるかとは思います。


ですが、キャンプ道具、これそのものが日常生活とは切り離されています。

普段の生活では使わないような道具たち、構造、手順。

そういう道具である時点で、使用することが一種の冒険のように感じるものです。

また、最初は不慣れでなかなか上手に使いこなせない道具たちですが、

慣れていくに従い、どんどん上手く、自分なりの使い方が出来るようになっていきます。

これがまた楽しく、嬉しいものです。

さらに言えば、自分のキャンプの楽しみ方に合わせて、キャンプ道具もアップデートされていきます。

自分だけの道具に育てるということです。

 

例えばケトル。
焚き火に直接載せたり、トライポッドに吊るしたりして使っていく。
ケトルの外面にどんどん真っ黒な煤がつく。

その煤を眺めて思うのです「あぁ。こいつは俺だけの俺のための相棒だ」と。

他の誰かの道具でも同じように煤けているケトルがあるかもしれません。
しかし、自分のケトルは、自分がそのケトルを使ってキャンプを楽しんできたからこそのその煤け方をしているわけです。

言うなれば、キャンプという旅をともに歩んできた道具。
そしてその証左。自分だけの相棒。

使い方によって見た目や雰囲気が変わっていく。


それがいつしか「お前がいなきゃ俺のキャンプじゃないなぁ」なんて素敵な相棒に変わっていくのです。


この道具を育てる楽しみ。これが道具沼です。

 
※ちょっと何を言っているか分からないかもしれないですが、簡潔に申し上げると、使い込むと愛着が湧くよという話です。 
 

キャンプサイトコーディネートの楽しみ

 

次にキャンプサイトコーディネートの楽しみです。

急に横文字が入ってきてよく分かりませんが、キャンプサイト(テントを張ったりしてキャンプで過ごす場所を指します。)を自分好みにレイアウトしていくことを、キャンプサイトコーディネートと言います。

キャンプにハマっていくと、キャンプ場で他のキャンパーさんのキャンプサイトをみる、あるいはブログやSNSで他の人のレイアウトをみて、「あぁ、ああいうサイトに自分もしたいなぁ」なんて思い始めます。

 
※この妄想が実は楽しみの極みなんじゃないかなんて思ったりもします(この連載の裏テーマです。)
 

自分のキャンプサイトのレイアウトをどうしていくかを想像、妄想する。

その後キャンプ場で自分のキャンプ道具でレイアウトを組んで、自分だけのキャンプサイトをコーディネート、構築していくわけです。
ここでまた面白いのが、完全に道具が他の人と一緒になることはないです。

なので、他の方のレイアウトを参考にしたとしても、自分の道具で一番自分が「あぁ。俺のサイト最高だぜぇ……」となるようにレイアウトを組む必要があるわけです。


事前に妄想してそれを実際に配置した際に一発でキマる場合もあれば、キャンプ場のサイトの大きさや景観、周囲状況もあって「ぼくがかんがえたさいきょうのきゃんぷさいと」にキマらない場合もあります。

一発でキマったとき、この爽快感が最高です。

しかし一方で、一発でキマらなかった場合、これはこれで試行錯誤の楽しみが待っています。

ときには細々レイアウトの修正をかけて、ときには当初の妄想を一旦白紙に戻し大胆にコーディネートし直す。

テントやタープなどの配置、張り方を変える、小物の位置をずらす。
ちょっと離れて全体を見てみる。
椅子に座って周りを眺めてみる。

こうやって自分だけの最高のキャンプサイトに整ったとき、

この快感たるや

ですよ。あぁ。キャンプに行きたい。

 

これがキャンプサイトコーディネートの楽しみです。

 

キャンプ道具の使い勝手を楽しむ

 

次にキャンプ道具の使い勝手を楽しむということ。

ひとつめのキャンプ道具を使う楽しみと被る部分がありますが、キーワードは「使い勝手」そのものを楽しむということです。

キャンプ道具には使い勝手の良し悪しがあります。

使いやすい、使いにくい。

一般に道具は使いやすい、例えば一見して使い方が想像できるとか、少ない手順で目標を達成できるような構造が良しとされ、実際そうやって製造されていきます。

日常生活においての道具たちは、例えば仕事で使う道具、家事をする時の道具であれば、より使いやすいもの使い勝手のよいものが必要になってくるかと思います。

 

しかし、しかしですよ。

 

なぜかですね、キャンプ道具だと使い勝手のよさが道具を愛用にするにあたっての決定的な要因にならないのです。

完全にキャンパーの認知機能がバグっている気すらしてきます。

簡単に言うと、使いにくい道具が好きになってしまう場合がまぁまぁ普通にありえるのです。

もちろん、その使い勝手の良さから愛用するという場合もあります。というよりは殆どは、使いやすい道具を使用することでしょう。

 

ただ、ただですよ。

 

一方で使い勝手の悪い道具を使うのが楽しくてしょうがない、そんな衝動に駆られる事があるのが、キャンプ道具なのです。

しかしなぜか「俺が使わなかったら誰も使わないだろう。使ってあげなきゃいけない」という謎の感情が湧き上がってくることがあります。

あるいは、キャンプ道具への冒険心から、使いにくい道具を使い始めて、気づいたときには愛着が湧いてしまう。そんな事があります。

最終的にはその使いにくさが、段々と愛おしくなってくるのです。

キャンプ道具の使い勝手沼、これは言うなればキャンプ道具への愛とも言えるのです。


一体何を言っているんだろう私。

 

持っているだけ、見ているだけで楽しいキャンプ道具

 

最後は、所持しているだけ、鑑賞しているだけでもキャンプ道具は楽しいということ。
これは、何かを収集する事が好きな人は詳しく説明するまでも無いかと思います。

道具は使ってなんぼ、という方ももちろんいます。
私もそのうちのひとりではあります。

しかし、とてもレアなアイテムだったり、格好いいけど使い勝手が困難を極めるレベルの道具だったりする場合があります。

これはもう、持っているという事実、その格好良さや美しさを眺めているだけでも、楽しいと、そう思えるんですね。

特になかなかキャンプに行けない状況が続いたりするような時に、キャンプへの気持ちを高めたり、その造形美に心癒される。

また、このあと紹介するキャンプ道具沼のひとつ、ヴィンテージ沼にその特性が色濃く出ますが、「自分しか持っていない道具」ということへの喜びもあります。

他の誰も持っていないような道具が手元にあるということもまた、楽しみに繋がります

そんな楽しみ方があるのもまたキャンプ道具沼。

もしかしたらこの所持・鑑賞の楽しみこそが、キャンプ道具沼の深淵に近いものかも知れません。(知りませんね。)

 
◀ここまでのまとめ▶
  • キャンプ道具には「使用・育てる」「サイトコーディネート」「使い勝手」「所持・鑑賞」の4つの楽しみがあるよ
  • 使用・育てる】使うことそのものの楽しさと、使い込んでいくことで自分だけの道具に育てる楽しさ。
  • 【サイトコーディネート】自分だけのキャンプサイトを自分の道具で組み立てていくことの気持ちよさ、楽しさ。
  • 【使い勝手】使いやすさ、使いにくさの観点からのたのしさ。効率よく使いこなせる気持ちよさからくる楽しさだけでなく、使いにくいからこそ湧く愛着がある。
  • 【所持・鑑賞】使わなくても眺めているだけでもその格好良さや美しさに気分が上がる。自分しか持っていない道具というのも満足度を高めてくれる。
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    そんなわけで、キャンプ道具の楽しさについて長々と語ってきました。
    正直書いていて、キャンプ経験者にしかわからないような内容になってしまった気もします。

    すみません。

    ですが、キャンプ道具にはこれだけの魅力、たのしさがあるのだと、その熱量だけでもキャンプを始めてみたい、興味があるという方に伝われば嬉しいなぁと思います。

    次のパートでは、具体的にどんなキャンプ道具の沼があるのか、その一部分になりますが、ご紹介していきます。

    ここまでお付き合いありがとうございました。

    それではパート3へれっつごー!!

     
    【6月連載③】ヤマケン、キャンプ道具沼のそれぞれの楽しさをかたる