投稿日:2020.05.25
【月イチ連載】ヤマケンがかたるソロキャンプの魅力(焚き火編③-全4話)
5月から8月にかけまして、ハイパーキャンプクリエイターのヤマケンさんに連載企画としてソロキャンプの魅力を語ってもらう企画です。
1回目の5月の連載はソロキャンの華、焚火についてとことん語ってもらいます。
今回は、ブッシュクラフトの導入、なんちゃってブッシュクラフトについて語ってもらっています。
ここまで到達するとハイパーキャンプクリエイターの背中がぼんやり見えるかも?!
それではどうぞ!
ここまでのお話はこちらからどうぞ
焚き火編①ヤマケン焚き火の魅力をかたる
焚き火編②ヤマケン焚き火の準備をかたる
ここからは「もっともっと焚き火を楽しみたい!」という方に、焚き火の楽しみ方のプラスアルファをお教えしちゃいます!
それは、“直火”と“なんちゃってブッシュクラフト”です。
直火で楽しむ焚き火
まずは直火。ここでは地面の上で直接焚き火をする方法を指します。
直火独特のワイルドさ、焚き火を楽しむキャンパーなら一度は憧れるのではないでしょうか。
直火OKのキャンプ場を探す
前回述べたとおり、多くのキャンプ場では直火を禁止しています。
ですので、まずは直火OKのキャンプ場を探しましょう。
ただ、最近のキャンプのマナー問題(直火ゴミや焚き火跡を片付けないなど)から、直火NGに変更せざるを得ないという悲しい現実もあります。
中には木の根元で直火をされてしまって、大事な木が枯れてしまうなんてことも……
直火OKのキャンプ場であっても、しっかりとルールを確認して楽しみましょう。
キャンプ場予約サイト”なっぷ”で直火OKのキャンプ場を探せます!!
なっぷ で直火OKなキャンプ場を探す直火後にしっかりと後片付けできる道具を準備しよう
基本的にはキャンプ場で設定されているルールに従うことが重要です。
ですが、直火の基本装備として準備しておいたほうが良いものもあります。
火ばさみはもちろんのこと、小さいスコップ(ホームセンターで売っている)を準備しておくと良いでしょう。
これは地面の灰や燃えカスを拾うために必要です。
また、キャンプ場の多くは灰を捨てる灰捨場を設置していますが、灰捨場まで捨てに行くのに火消し壺も便利です。
これは火が付いた炭を入れて消火&もう一度使えるようにする道具ですが、燃えカスなどを入れて運搬するのにも使えます。
灰捨場を設置していないキャンプ場に行ってしまったときには、火消し壺に入れて持って帰り、自治体に合わせた処分をすると良いですね。
“なんちゃって”ブッシュクラフトで更に焚き火を楽しむ
次なる焚き火の楽しみ方は、”なんちゃってブッシュクラフト”です。
アウトドアにはブッシュクラフトというものがあります。
本来は自然の中で活動するための知識や技術を指しますが、キャンプにもブッシュクラフト的な焚き火の楽しみ方があります。
本格的なブッシュクラフトは奥深く、その深みにたどり着くのはなかなか難しい。
そこで、焚き火に慣れて、もっと焚き火を楽しんでみたい!という方には“なんちゃってブッシュクラフト”をおすすめします。
本来ブッシュクラフトでの焚き火は、自然の中にあるものとほんのちょっとの道具を使って火起こしをしますが、“なんちゃって”なのでその雰囲気を少しでも味わえるようなやり方として紹介します!
ナタでバトニングをして薪を割ってみよう!
まずはバトニングで薪割りです!
焚き火を始めるときには細い薪があると火を熾しやすいと前述しましたが、その細薪を自分で作ってみましょう。
準備するものはナタ。
まずはホームセンターで売っている2,000円程度で購入できるもので十分です。
あとは革手袋。
誤って手を切ってしまう危険性がありますので、必ず革手袋を着用の上行います。
やり方は簡単で、薪にナタを食い込ませてナタの背を薪などで叩くだけです。
体に対して刃を平行になるようにすると力が加わりやすく、割りやすい。
私はキャンプ場での薪割り業務経験から、写真の様に薪の代わりにペグハンマーを使ってしまいます。
が、ナタの背をボコボコにしてしまうのでお気に入りの道具を使う方はご注意を!
ちなみに、地面の上でそのまま割ろうとすると地面が衝撃を吸収してしまって割りにくいです。
できれば板を敷いた上で割ってみましょう(ホームセンターの端材売り場で格安で売っていたりします)。
薪をなるべく平らに敷いた上で割る方法もありますが、不安定になりがちなのでその際は十分に注意して行いましょう。
注意点としては、木には節と言って、枝の根元部分があります。
この節があると薪が割れるどころか、ナタが食い込んでしまって薪からナタを外せなくなる場合もあります。
事前に節のあるなしを確認して、なるべく避けましょう。
また、薪割りの音はキャンプ場内によく響きます。
早朝や日暮れ後は避け、日中に行いましょう。
フェザースティックや削りカス、木の皮を薄くしたものを作る
また、ブッシュクラフトでの焚き火の面白いものとしては、フェザースティックがあります。
細薪の先を薄く長く削って焚き付けにする、細薪兼着火剤のようなものです。
小型のナイフがあると作りやすく、作り方は薪の角にナイフの刃を当てて削っていくイメージです。
また、削りカスや木の皮を薄く削ったものを準備しておくとより簡単に着火させられます。
メタルマッチとティッシュで着火
キャンプ道具にはメタルマッチというアイテムがあります。
ファイヤースターターという呼ばれ方もする道具で、マグネシウムを擦って火花を上げて着火させます。
本来であれば、このメタルマッチで熾した火花をほぐした麻ひもに移し、ちょっとずつ大きな火にしていきます。ですが、これがなかなか難しい……。
なんちゃってブッシュクラフトでは麻ひもの代わりにティッシュを使います。
メタルマッチでティッシュに火をつけ、薪の削りカスや木の皮に着火。
フェザースティックに着火させて、バトニングで作った細薪に火を移す。
このように段々と火を大きくしていきます。
更に、ファイヤーブラスター(火吹き棒)を焚き火の熾き始めに使うと、より焚き火を“育てる“感覚が強くなっておすすめです。
本物のブッシュクラフトでは邪道ですが、最初からトライするのは難しいので、まずはティッシュにメタルマッチで着火するところから練習しましょう。
ここまでで焚き火の魅力や基本的なやり方、プラスアルファの遊び方を紹介しました。
ちょっとでも「焚き火をやってみたい!」と思って頂けたら幸いです。
編集部補足
ヤマケンさんの記事にある火吹き棒(最後の画像)は、ファイヤースターターとセットになっているもの。-VARGO アルティメットファイヤースターター-
矢印で示した黒光りした部分がマグネシウムの棒になっていて、金属と激しくこすり合わせると火花をちらします。
こちらの製品は、マグネシウムとこすり合わせる金属部分がついています。
丸で囲んである部分です。
この部分の役割はナイフの背などでも代用できます。
マグネシウム部分と金属片をうまくこすり合わせると下の画像のように発火します。
まだまだ、ヤマケンさんのかたりは続きます。
次は、焚き火に行けないときの対処法?についてです。