投稿日:2020.08.21
-ソロキャンプに行ってみたいけど過ごし方は?道具は?場所選びは?-

みなさん、こんにちは!
Hyper Camp Creatorsのヤマケンです!!
2年間の日本全国キャンプ旅で約250ヶ所のキャンプ場でキャンプ。
その後3年間千葉の有名キャンプ場でスタッフとして、キャンパーのサポートを。
現在は自分たちのキャンプ場を作るために奔走中!キャンプのイラストも描きます。
全4つのテーマで連載させて頂いております「ヤマケンがかたる」も、早いもので今回が最後の記事となります。
お付き合い頂いた皆様、ありがとうございます。
実はこの連載、ソロキャンプを始めたい方向けの連載でした。
これまでご覧いただいた方はご存知の通りですが、ソロキャンプ感は全然ありませんでしたね。
キャンプの話をするのが楽しすぎて暴走していました。
そんな連載ですが、最後の記事にしてやっと(!!)
ソロキャンプの始め方、エントリー記事となります!
これまでのキャンプの楽しみ方の記事と併せて、ソロキャンプを始めたい人が「ソロキャンどんなんかなぁ」と妄想する助けとなることを祈って書いていきます。
ソロキャンプの魅力、楽しみ方って?

ソロキャンプはその名の通りソロ(ひとり)ですから、何をするにも自由です。
どういうロケーションでキャンプをするのか、道中どこに寄るか、キャンプ場で何をして過ごすか、何を食べるか、どんな道具を使うか。全てが自由です。
自分のその時の気分で、自由に、気軽にキャンプを楽しめる。
それがソロキャンプの魅力、楽しさの根本にあります。
ソロキャンプの魅力はこの自由気ままさですし、したがって、ソロキャンプの楽しさは人それぞれ十人十色だと言えます。
例えばグループキャンプなら、他の人の好み(食もロケーションも)や、キャンプの経験値に合わせてキャンプ場を選んだり、キャンプに行く時期を決めます。
道具を持っていない仲間がいたらその準備も。
ファミリーキャンプでは、お子さんにとって安全なキャンプ場や、楽しめるアクティビティを準備するなど、子供中心のキャンプ計画が必要になってきます。
ソロキャンプの楽しみ方にはどういうものがあるの?
「ソロキャンプの楽しみ方は人それぞれだよ!それが楽しいの!」
と言われても、これからソロキャンプを始めようという人は何がなんだかわからないと思います。
なので、幾つか例示していきます。
例えば、焚き火はいかがでしょうか。
昨今のキャンプブームで、よくフォーカスされているのでご存知かと思います。

焚き火を楽しむためには焚き火台を使用することが前提としてあります。
その焚き火台や周辺の道具を選ぶ楽しさから始まり、焚き火を熾(おこ)す楽しさ、小さい火を徐々に大きくして焚き火を「育てる」楽しさ。
あるいは揺らぐ火をただただゆったりと眺める。
焚き火ひとつとっても、これだけの楽しみ方があります。

他にも、キャンプ道具を選ぶ、キャンプ道具を使う楽しさもあります。
キャンプを楽しむには道具が必要になります。それらの道具も一辺倒ではなく、大小に機能と素材と本当にたくさんの種類があります。

自分のキャンプの過ごし方に合わせて、たくさんある道具の中からどれを買うか、選ぶか。
自分のキャンプスタイルが変化することもあって、その都度使う道具も変わることがあって、その変化を楽しむことも出来ます。

また、キャンプ場で過ごすキャンプだけでなく、何かをするためにキャンプをする楽しみもあります。
例えばカヤックやSUP、パックラフトなどのウォーターアクティビティを楽しむために、湖畔や河川近くのキャンプ場でキャンプ。
登山を楽しむために登山口に近いキャンプ場に宿泊、早朝に登って昼過ぎに下って、温泉にゴール。
あるいは、まだ見ぬ土地を冒険するため、旅をするためにキャンプで各地を渡り歩く、キャンプ旅。
私たちが思っているよりも日本全国には見たことのない素敵な景色、食文化、伝統があります。
それらをキャンプしながら回っていく楽しみもあります。

これらはキャンプそのものの楽しみ方であって、ソロキャンプ特有のものではありません。
ですが、最初に述べた通りソロキャンプは自由です。誰に気兼ねすることもなく、気の向くままに、好きな楽しみ方をチョイス出来る。
そして、キャンプを起点にしてこれまで出来なかった、出会わなかったことに挑戦するチャンスを得られる。
そこに気づいたとき自分の世界が一気に広がっていくような、そんな不思議な感覚がソロキャンプにはあります。
ソロキャンプの一日の過ごし方って?暇つぶしは必要?
さて、そんなソロキャンプですが、よく相談を受けるのが「ひとりでキャンプして暇じゃないの?」ということ。
結論から申しますと、暇です。
テントの設営、撤収、睡眠時間を除けばすべて自由時間になるので、暇です。
しかもひとりなので、誰かと話したり、遊んだりがないので、自分で遊びを持ち込まないと暇を極めます。
なので、そう意味で暇つぶしが必要です。

上のイラストで分かるように、圧倒的に自由時間ですよね。
ただ、逆に言えば、これくらい自由な時間があります。
好きなときにご飯を食べても良いですし、どこかに出かけても良い。何しても良いわけですね。
そういうわけで、個人的にはソロキャンプをするならば何かしらテーマを決めていくと良いと思います。

先程述べたように、「今日は焚き火を極める!」であれば、普段なら着火剤で火を熾すところを、フェザースティックを作ってみたり、ファイヤースターターで着火してみたり。
あるいは、本や漫画を持ち込んで自然の中で集中とリフレッシュを繰り返すのもいい。
近場に良い温泉があれば、そこでゆっくりするのもまたいいです。栃木県北部でキャンプするなら鹿の湯、群馬県北部でキャンプするなら草津温泉、のように。
ちなみに私はよく、ポータブルバッテリーにゲーム機とモニターを持ち込んでゲームしていたりもします。邪道ですが、こういう楽しみ方を出来るのもソロキャンプの面白いところです。
ソロキャンプ道具の選び方は?
まずは登山系の道具からだとなんだかんだと使い勝手がよい
では実際にソロキャンプをするために必要なキャンプ道具はどういうものがいいのか?というお話です。
応用的なソロキャンプの道具についてはソロキャンプのthe王道の装備はこの記事でまとめられているのでそちらをご参考頂いて、
この記事では本当に初めてソロキャンプをする時の道具選びの考え方についてだけお話しますね。

まず、基本的な考え方で言えば、登山系のキャンプ道具からスタートしていくと良いです。
なぜ登山系のキャンプ道具をおすすめするかと言うと、キャンプで宿泊するために必要な最低限の装備を整えられるからです。
今のキャンプシーンでは、色々な機能を持ったキャンプ道具が沢山出ています。
これらの無数のキャンプ道具の中から、自分にピッタリの、自分が楽しめるキャンプ道具を最初から選び出すのはほぼ不可能と言えます(もし憧れのキャンプスタイルがあるならばその限りではありませんが)。

自分がキャンプで何を楽しいと思うのか、何をしてキャンプの時間を過ごしたいと思うのかは、実際にキャンプを何度か経験する中で見つかっていきます。
なので、最初に選ぶ道具はシンプルであればあるほど良い。
登山系のキャンプ道具は、シンプルな機能で、しかもコンパクトなものが多いです。
複雑な構造の道具だと、使い方も複雑になることが多いのでなるべく最初は簡単に使える構造の道具が良い。
またシンプルな道具の方が故障が少なく長く使っていけることが多いのです。
さらに言えば、もともと小型軽量な道具たちなので、自宅の収納も場所を取らず、キャンプに行く時の積載量もそれほど気になりません。
なので、まずは「ソロキャンプをする!」という目的を達成する最短距離の道具なのです。
また、これらの特徴からキャンプスタイルが変わっても使い続けられる 、
というのも登山系のキャンプ道具からソロキャンプを始めるメリットですね。
メインの装備ではなくなってしまったとしても、その収納性を活かして車やザックの中にそっと 忍ばせておくと なんだかんだ出番があります。

具体的に言えば、ガスバーナー。手のひらサイズのバーナーも多く、朝のコーヒーの湯沸かしにピッタリ。小型の折りたたみテーブルなども、サイドテーブルとして長く使っていけます。スプーンやフォーク、お箸などのカトラリーは言わずもがな。 小型のクッカーも、ソロキャンプ以外でもグループキャンプやファミリーキャンプでちょっとした料理を作るのにも使えます。
このように、まずは登山系のキャンプ道具で揃えて行き、自分のキャンプスタイルが出てきたらその都度新しい道具を買っていく。
仮に新しい道具を買ったとしても、最初の道具の出番は十分にあるのでお金も無駄にならない。
ですので、これからソロキャンプを楽しみたい方は登山系のキャンプ道具から選んでいくと良いです。
具体的にどんな道具がソロキャンプには必要なの?

とは言え、せめてどういう道具が必要かは知りたいところですよね。なので、簡単に、最低限これらがあればキャンプは出来る、というものを下記の通りまとめます。
- 宿泊関係のキャンプ道具(テント、スリーピングマット、寝袋)
- リビング周りのキャンプ道具(チェア、テーブル)
- 調理関係のキャンプ道具(ガスバーナー、ナイフ、まな板、カトラリー、クッカー、マグカップ)

中でもテーブル、ガスバーナー、クッカーは登山系の道具で集めると汎用性が高いです。
高価なものが多いですが、故障も少なく長いこと使い続けられるので、 コストパフォーマンスは高いですね。
クッカーはスノーピークのアルミパーソナルセットのような大小2セットあると、2品以上料理を作れるし、お皿代わりにも出来るのでおすすめ。
先程写真でお見せしたトランギアメスティンは中でも汎用性が高いです。
一方で、宿泊関係の3つ(テント、マット、寝袋)やチェアは登山系の道具だと高価になりがち。
これらのアイテムは、WILD-1(ワイルドワン-アウトドアライフストア)で販売されているQualz(クオルツ)というプライベートブランドのような、レジャーキャンプ用のものをチョイスすると、比較的安価に揃えられます。
どこでキャンプ道具を買ったら良いの?
実際にどこでソロキャンプ用の道具を買ったら良いのか。
WILD-1に行けば、基本的に登山系の道具もキャンプ用のキャンプ道具も置いてあります。
登山系の道具をメインに見たい場合は、モンベルや好日山荘などが品揃え良く置いてあります。
まずはモンベル・好日山荘などの登山系のショップで、登山系のキャンプ道具がどういうものかを見る。
その後にWILD-1などの総合アウトドアショップで道具を見る。
そうすることで、登山系のキャンプ道具とキャンプ用のキャンプ道具の違いもなんとなく分かります。
相場感も分かると思うので、ぜひお試しください。

ちなみにキャンプにおいて道具の買い替えは普通のことなので、まず最初の装備は中古で安く揃えて、そこからステップアップ的に好みの道具を集めていく。
そう考えると、トレファクスポーツのようなアウトドア専門の中古ショップも選択肢として十分あり。トレファクスポーツには初心者向けの中古キャンプ道具が所狭しと並んでいます。
初めてソロキャンプに行くのだけど、どこに行けばいいの?
さて、では早速キャンプ道具を揃えてキャンプにゴー!!というところですが、どこに行けばソロキャンプ出来るの?おすすめのキャンプ場はある?
答えは管理人が常駐するキャンプ場。
初めてのキャンプ、想像通りにはなかなかいかないことが多いです。
キャンプ場スタッフをやっていた際に多くあったキャンプ初心者の方へのヘルプとしては
- ランタンの付け方が分からない
- テントの立て方が分からない
- タープが立てられない
- 道具の使い方が分からない
というものです。
事前に動画を見たり、試したりしたけど、いざキャンプ場についたらうまくいかなかった、ということがままあります。
ですので、何かあることを想定して、管理人が常駐するキャンプ場を初めてのキャンプ場としてチョイスするのがおすすめです。
一方でどういうキャンプ場はおすすめしないかと言えば、無料のキャンプ場。
世の中には、無料のキャンプ場と有料のキャンプ場があります。
無料でキャンプが出来るなら!と無料のキャンプ場に行かれる方も多いかと思いますが、そういったキャンプ場には管理人がいない場合の方が多いです。
そんな中で、テントが立てられなかったりしたらどうでしょうか。キャンプどころじゃなくなってしまいます。
ですので、慣れないうちは有料で管理人常駐のキャンプ場に行くようにしましょう。

また、それでも不安がある方はまずはデイキャンプ(日帰りキャンプ)から始めるのもおすすめです。
デイキャンプと呼ばれる日帰り利用を設定しているキャンプ場も多くあります。
まずはデイキャンプ利用でテントを張ってみてり、コーヒーを淹れてみたりすることで、実際のソロキャンプの雰囲気や段取りを確認する。
こうすることで、初めてのソロキャンプの不安やハードルがぐっと下がりますし、そのキャンプ場の雰囲気も掴めますからね。
キャンプをするならキャンプ場に!というのが私のポリシーです。
ですが個人的な事情はともかく、日本の現状からも言えることです。
ざっくり言うとその辺の野山はだいたい誰かの持ち物だからNGです。
そもそも勝手に入って行っていい場所ではないのですね。
また、単純に山火事の危険性があります。
知らない人の土地に勝手に踏み込んで、山火事を起こしてしまったら……
ちなみに河川敷でのキャンプはどうかというと、これまたグレーなところです。
気になる方は、河川法で調べてみてください。
また、管轄の自治体によって規定もそれぞれ異なりますのでご注意を。
ソロキャンプのルール・マナー、注意点は?基本的にはキャンプ場のルールに従えばOK!

「ソロキャンプするときに守ったほうがいい事はありますか?」というご質問をよく頂きます。
これについては、基本的にキャンプ場のルールを守れば大丈夫です。
キャンプ場には、キャンパーそれぞれが楽しく、気持ちよく過ごせるようにルールがあります。
多くはHPに記載があるので、事前に頭に入れていくといいでしょう。
基本的にソロキャンプだから何か制限があるわけではなく、他のキャンパー同様にキャンプ場それぞれに設定されたルールを守れば問題なしです!
また、最近「キャンプでのマナー」についてをどうすればいいのかを気にされる方が多いです。
これについては、日常生活の常識に従って、あるいは自分がされて嫌なことはしない。これに尽きます。

例えば、自分の家の周りにゴミをポイ捨てしていく人がいたら。
あるいは、興味のない音楽を隣の部屋の人が爆音で聞いていたら。
嫌ですよね。キャンプも全く同じです。
お互いに気持ちよくキャンプを楽しむために、キャンプ場のルールをしっかり守って、思いやりをもってキャンプを楽しみましょう。
実際に自分がソロキャンプをしに行ったときに何度か遭遇した話なんですが、ずーっと電話をされているソロキャンパーさんがいたりします。
キャンプ場での話し声は思いの外響きます。
昼間はともかく、夜間は特に。また、電話での話し声は自然と大きくなってしまいがち。
電話をする際は時間帯と声の音量に注意したいところですね。
初めてのソロキャンプにおすすめの安心なキャンプ場
ということで、ここまででザッとソロキャンプの始め方や気になる点をお話してきました。いかがだったでしょうか。
最後に、初めてソロキャンプをしに行くのにおすすめのキャンプ場さんを紹介して、この「ヤマケンがかたる」連載シリーズを閉じたいと思います。
パート1の記事からここまで、長いことお付き合い頂きありがとうございました。
兎角キャンプの楽しみ方は人それぞれ無限大の可能性を秘めていて、大げさではなく、人生を豊かにしてくれる遊びだと信じています。
この連載、この記事がソロキャンプに興味がある皆様の一助になることを祈って!!
それではどこかのキャンプ場でお会いしましょう!
最高のキャンプライフをお過ごしください!!
Hyper Camp Creators
ヤマケン
【ソロキャン🔰おすすめキャンプ場①】栃木県那須町 キャンプラビット

2020年で26周年を迎えた栃木県那須郡のオートキャンプ場。
オーナーがキャンプを楽しまれる方で、とにかく「キャンプそのもの」を楽しめるように設計されている。
木々の配置、抜けのある雰囲気感、サイトの水はけなど細かいところが本当にキャンパー目線。
夜間にメインゲートが施錠されることと、オーナー常駐で安心。予約制のお風呂があるのも魅力的。
【ソロキャン🔰おすすめキャンプ場②】千葉県山武市 有野実苑オートキャンプ場

都心より90分程度で行ける、自然あふれるオートキャンプ場。
植栽によって仕切られている、プライベート感のある区画サイトが魅力。
ワイルド感溢れるソロキャンパー専用のソロキャンプサイトもあるが、初めてソロキャンプをする方はまずは通常の区画サイトをおすすめしたい。
オーナー常駐で安心。地元食材を使った農園レストランも併設。
【ソロキャン🔰おすすめキャンプ場③】埼玉県ときがわ街 NONIWA

他のキャンプ場とは毛色が異なる、”キャンプ民泊”NONIWA。
主催デイイベントの参加者向けにキャンプ宿泊サービスを営業。
”自然のなかで遊ぶように暮らす”をモットーに活動している野あそび夫婦が運営しており、夫婦ともにキャンプインストラクターの有資格者。
希望者がいればソロキャンプの始め方講座を開催してくれるので、まずNONIWAで日帰り講座からソロキャンプをスタートするのがおすすめ。
ソロキャンプの始め方講座など、お問い合わせはHPから。